部屋とマンドリンと私

フラットマンドリン・作曲・編曲・DTMのブログ

ブルーグラスのリズムについて知る

ブルーグラスのリズムについて

こんにちは。あべです。
今回はリズムについて書いてみようと思います。

僕が思う3つのポイント

  1. リズムはとりあえず3つに分類する
  2. イーブンとスイングなリズムを理解する
  3. 有効な練習方法

1. リズムはとりあえず3つに分類する

リズムの感じ方やタイム感は、曲や奏者の個性によって千差万別です。

ですが、とりあえず以下の3つは抑えておけば
トラッドブルーグラスのほとんどは対応できるのでは、と思ってます。

  • 速い2ビート
  • 跳ねる2ビート
  • ワルツ

速い2ビート

そのままですね。速い2ビートです。こんなやつです↓

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テンポが速く、いわゆる「跳ねている感じ」はほぼありません。

しかし、奏者によってはテンポが早くても跳ねたソロをのせる人もいます。
顕著なのはSam Bushです。

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※ソロは1:14~ から

ソロパートをスロー再生してみると
「音が均一ではない」感じが分かりやすいと思います。

跳ねる2ビート

「速い2ビート」の曲よりもゆっくりな、ミドルテンポの曲が多いです。
(だいたい、BPMが80 ~ 120 くらい)

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全体的に音の長さが「ツータカ, ツータカ」って感じですね。
音が均一でなくて、8分音符の表拍が長くて、裏拍が短いです。

早い2ビートよりも、顕著に「跳ねている」と感じると思います。

先ほどのGrascalsの演奏からも同タイプの曲を。

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ワルツ

3拍子です。「1,2,3」でひとまとまりのリズムです。
このリズムについても「ターカ, ターカ, ターカ」のように
8分の表が伸びて、裏が短い感じがしますね。

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2. イーブンとスイングなリズムを理解する

イーブンとスイングを理解する

まずは、跳ねない(=イーブン)なリズムと跳ねる(=スイング)なリズムとは
どういうことなのか、頭で理解します。

1小節という長さを8分割したときの1単位、つまり8分音符は
当然、1小節中に最大8個配置することができます。
※2/4拍子だとややこしいので、ここでは4/4拍子を前提とします。

このとき、1小節を均一に8分割したのがイーブンなリズムです。

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イーブンなリズム

オモテの音符を長く、その分ウラの音符を短くすることで
いわゆる「跳ねてる」感じになります。
表拍のスタート位置は基本的に変わりません。

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スイングなリズム

よく誤解されがちですが、
マンドリンのカットを入れる位置は跳ねていようが、跳ねていまいが
変わらないことがこの図からわかりますね。

有効な練習方法

自分がよくやってた練習を紹介します。

まずは、メトロノームを用意します。
そして8分音符をテンポ80~90くらいでひたすら弾きつづけます。

  1. まったく跳ねさせずに、完全にイーブンで弾いてみる。
    メトロノームをよく聞いて、メトロノームと同化する気持ちで
    弾き続けます。はじめは最低5分は弾き続けましょう(5分は結構長い)。

  2. 跳ねさせる
    今度は跳ねたリズムで「ターカターカターカターカ」って感じです。
    イーブンな時よりちょっと楽しい。
    こちらも5分間止めずにつづけます。

  3. 跳ねる、跳ねないを切り替える
    今度は1と2を1小節づつ、交互に切り替えます。
    「タカタカタカタカ, ターカターカターカターカ, タカタカ...」て感じです
    例にもれず5分はやります。

  4. 曲で実践
    ここで弾きなれた曲を1曲、チョイスします。
    早すぎないものがよいです。
     
    そして以下の4パターンをそれぞれ5分づつ、練習します。
    上記の1~3の練習がスムーズにできたなら、
    割とカンタンに出来ると思います。
    難しいと感じたら1に戻って練習します。
     
    ①テンポ90くらいでイーブンなリズムで弾く
    ②テンポ90くらいでスイングなリズムで弾く
    ③テンポ120以上でイーブンなリズムで弾く
    ④テンポ120以上でスイングなリズムで弾く

※ワルツについて

基本的には2ビートの曲と、イーブン、スイングの考え方は同じです。
ただ3拍しかないだけです。
ただし、ブルーグラスのワルツは
2ビートの曲よりも跳ねの度合が強い傾向があると思います。
(より表が長く、裏が短い)

※シャッフルについて

よく「シャッフル」という言葉を見かけます。
3連符の中抜き、みたいな解説が散見されますが、
「表は3連符2つ分の長さ、裏は3連符1つ分の長さ」だと理解した方が
自分にはしっくりきます。
スイングの度合が強くなって、たまたま音符が上記の長さになると
シャッフルと呼ばれてると思ってます。
(解釈としてあってるのかは知らなけど)

まとめ

  1. ブルーグラスのリズムはとりあえず3つに分類する

    ⇒早い2ビート、跳ねる2ビート、ワルツを聞き分ける

  2. イーブンとスイングなリズムを理解する

    ⇒イーブンは均一。スイングは8分音符の表が長くなり、裏が短くなる

  3. 有効な練習方法

    ⇒同じBPMで、イーブンとスイングを使い分ける練習をする

もちろん、ブルーグラスで用いられるリズムはもっと多様です。
その足がけとして上記3つのリズムを知って弾き分けることができれば、
今後の助けになるかなーと。

以上です〜